院長インタビュー
院長インタビュー
(取材:ホスピタルズ・ファイル)
1968年に開業した「みどり病院」を前身とする「あおばウィメンズホスピタル」。
先代から続ける分娩への対応を中心に女性の美と健康をテーマに掲げ、ライフサイクルに合わせた医療を提供している。
同院では患者様が受診して良かったと思えるようなサービスを用意。
リラックスした出産ができるようにとつくられた分娩室“COCOON”、1ヵ月健診時、家族に渡す赤ちゃんの写真を表紙にした“絆アルバム”をはじめ、今後は母親たちのスキンケアにも対応していく予定だという。
同院の基本コンセプトは「as you like(アズユーライク=好きなように)」。
母親一人ひとりが自由に出産を迎えることができるように、オンリーワンのサービスをめざしているそう。
「お産が縁で出会えた患者様とずっと関わっていきたい」と穏やかな笑顔を見せる阿部孝彦院長に同院での取り組みについて聞いた。
分娩室「COCOON」について
COCOONはカイコなどの繭(まゆ)を意味していて、陣痛や分娩の痛みを少しでも軽減できるように工夫を凝らした分娩室です。
繭をイメージした角がないシームレスの壁は真っ白で、その壁や天井にプロジェクターを連動させ、分娩中に海の中から見た海面や広い草原に寝そべっているような映像とともに音楽も流しています。
緊張感がまったくなくなるわけではないかもしれませんが、手術室よりもリラックスできるのではと考えました。
当院の建物自体は古く、スペースもそれほど広くはないため、空間をできるだけ有効に使いたいとマーケットリサーチをしていたら、大阪に特殊な照明つきのかまぼこ型の分娩室があると知って。
ただ、内装をリニューアルするのではなく変わったことをするというのが好きな私は、それをヒントにプラネタリウムのような現在の仕様を思いつきました。
入院中の患者様へ
それぞれが自由にお産を迎えることが一番望ましいので、基本的には好きに過ごしていただいています。
当院では母乳を強いることもなく、母子同室であっても夜休みたいときは赤ちゃんを預けていただくこともできます。
でもなかなか甘えてもらえなくて。
せめて最後の一晩は預けて休んだらどう?とこちらからお声がけをするくらいです。
子育ては授乳している時期が1年ほど続き、その後も頑張らなければいけないときはたくさんあります。
育児書を読んで、こうしなきゃという想いを持って子育てに臨まれる人も多いですが、普通に愛情を持って最低限のことをしていれば子どもは育っていくもの。
病院で3、4日頑張ったからといってどうなることでもないですし、大きな声では言えませんが、個人的にはお風呂に入れておむつを変えてミルクをあげられればそれで十分とも思います(笑)。
それくらいおおらかな気持ちでいてほしいですね。
今後の展望とメッセージ
「美と健康」をテーマにしたサービスを増やしていきたいと考えています。
その1つがレーザーによるお肌のケアです。
お産をする年齢はちょうどお肌の曲がり角を通り過ぎた頃で自然現象には逆らえないお年頃ですから、出産後に一度体験していただけたらと考えています。
妊娠して出産してだんだん自分のことどころじゃなくなっていく中で、ご自分のために時間を使うことのきっかけになればうれしいです。
お産は大きなイベントですが、その前後についても積極的に関わっていけるように、生まれた後のお子さんやお母さんの体調だけではなく、スキンケアについても少しずつ範囲を広げていきたいです。
婦人科はどうしても敷居が高いイメージがありますが、出産でできたご縁を大切にその後もライフステージに合わせてファミリーのように付き合っていければと考えていますので、気軽に受診してください。
(取材:ホスピタルズ・ファイル、取材日:2020年11月11日)
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